設立母体である財団法人小千谷総合病院は明治24年の病院開設以来、地域住民の健康増進に努めてきた。平成14年(創立111周年)には、「人にやさしく、信頼される医療の実践」を理念に制定し、医の本質としての救急医療と、医の心としての全人的な医療を病院医療の原点と考え、その実践に意を注いでいくことを再確認した。又、地域の中核病院として、機能的で組織的なチーム医療により、新しく・質の高い医療の提供を心掛け、信頼される病院づくりを目指した。そして、理念の実現のために、全職員が心を合わせて努力し、夢と希望に満ちた病院を作り上げることを実践してきた。そして、平成19年度からは、組織強化を図るために、財団法人の理念を「人にやさしく、信頼される保健・医療・福祉サービスの実践」として掲げた。そこで、財団法人としての領域を越えた福祉サービス拠点整備が急務と考え、設立母体の理念を受け「社会福祉法人おぢや福祉会」を設立し、「人にやさしく信頼される福祉サービスの実践」を基本理念として、地域に根ざした独創的な福祉サービスの拠点を整備し、介護事業はもとより介護予防事業・特定高齢者施策を通して地域の活性化を図り、地域に信頼される安心拠点として貢献したいと考えている。


 理念策定にあたり、人は誰もがひとりのかけがえのない人間として人権を尊重されなければならない。人は皆誰でも人と関わりながら地域社会で暮らしている、人とやさしく関わることは福祉サービス従事者のみならず、人間としての原点であり、人は人と関わりながら、成長し生きている。また、人と人とが関わるには信頼関係が必要である。小さなことでも責任をもって行動し、積み重ねていくことが、大きな信頼へとつながっていくと考える。
この「やさしさ」と「信頼」を基に、専門的知識と経験を重ねた技術を駆使し「福祉サービス」を実践していくことが新設法人に課せられた社会的責務と考える。
 なお、設立母体の財団法人小千谷総合病院はのちに公益財団法人化され、平成29年3月31日に125年の歴史に幕を下ろし発展的に解散し、同年4月1日、厚生連魚沼病院と統合し、厚生連小千谷総合病院として再出発し、地域医療の一翼を担っています。